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週刊づらげるげ
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むかしむかしあるところに お吉と呼ばれる老婆がおった。 お吉は若い頃に徳兵衛という夫に先立たれ それからずっと独りで暮らしてきた。 お吉には大切にしていた一体の人形があった。 それは徳兵衛を模した人形で 長い年月により 髪や顔や衣服はぼろぼろになっていたが お吉は丁寧に扱っては 自分の話し相手としていつも傍に置いていた。 村人はそんなお吉を 頑固で風変わりな老婆だと鼻で笑っていた。 ある日、隣村で村人全員が 家の中で無惨に喰い殺される事件が起きた。 熊の仕業なのか或いは鬼の祟りか 瞬く間に国中に噂が広まり人々は恐れ慄いた。 その晩、お吉は奇妙な夢を見た。 薄暗がりの中で佇んでいるのは徳兵衛で 驚くお吉を意に介さず 真剣な眼差しでこう諭した。 「お吉や、よく聞きなされ。 鬼の次の目的は この村の者たち全て喰い殺さんことにある。 そこでじゃ・・・。」 徳兵衛はお吉に鬼の祟りを避ける術を伝えると 白い霧のように消えていった。 目が覚めたお吉は 急いで村の家々を訪ね 夢の内容を話しては村人に説いて回った。 それは、日が落ちるまでの間に 村人の数だけ人形を作り 玄関に備えよというものだった。 人形を一体作り上げるだけでも手間がかかるのに 普段からお吉を鼻で笑っていた村人たちは お吉が気でも触れたのかと笑い相手にしなかった。 お吉は村人たちが 訴えを聞き届けてくれないことに苛立ちを感じ 自分の非力を悔やんだ。 そして日が暮れ 月も出ない暗い夜が訪れた。 お吉は心配で眠れずにいると ざわざわとした嫌な気配が近づいているのを感じた。 それは姿が見えずとも鬼の存在に相違なかった。 お吉はまるで金縛りにあったかのように 身動き一つ取れず寝床で横たわっていた。 鬼は玄関の前で一旦立ち止まり そのまますり抜けて入ってこようとした刹那。 「勝手に入ってくるとは何事ぞ! 早々に立ち去れよ!」 猛々しい声とともに玄関に向かう何者か。 身動きの取れないお吉だったが 声の主が徳兵衛だということはすぐに確信した。 玄関では徳兵衛の怒声と 鬼のおぞましい唸り声が交錯したが すぐに静かになり 辺りに嫌な気配はなくなった。 明くる朝、お吉が玄関を見ると 大切にしていた人形が無残に引き千切られていた。 お吉は誰もいなくなった村を嘆き悲しんだ後 村の高台に大きな塚を築き 村人の数だけ人形を作って供養をし 丁寧に繕い直した徳兵衛の人形とともに 祀るようになりましたとさ。
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